価格転嫁の円滑化と賃金引上げへの取組み支援
中小企業・小規模事業者が持続可能な投資や賃金引上げを実施できるようにするためには、円滑な価格転嫁や下請け取引の適正化が不可欠であります。
当所では、その実現のため最重要ツールである「パートナーシップ構築宣言」の普及・促進と実効性向上を強力に推進するための各種支援策の周知を行っております。是非ご活用のうえ、価格転嫁対策にお役立てください。
◆目次(ご覧になりたい項目をクリックしてください)
Ⅰ.「価格転嫁の円滑化に関する協定」を締結
Ⅱ.価格転嫁対策セミナー
Ⅲ.パートナーシップ構築宣言の促進
Ⅳ.価格転嫁の状況に関する情報収集と発信
Ⅴ.価格転嫁の円滑化に関する支援情報の周知
Ⅰ.「価格転嫁の円滑化に関する協定」を締結
県内中小企業・小規模事業者における賃金引上げを実現するため、関係機関・団体が相互に連携及び協力を行い、企業が労務費、原材料費、エネルギーコスト等の上昇分を適切に価格転嫁する気運を醸成することを目的に「価格転嫁の円滑化に関する協定」を締結しました。
1.協定項目
(1)価格転嫁の状況に関する情報収集と発信
(2)価格転嫁の円滑化に関する支援情報の周知
(3)パートナーシップ構築宣言の促進
2.協定期間 2024年4月1日~2025年3月31日
3.締結機関・団体
(県)秋田県
(国)経済産業省東北経済産業局
厚生労働省秋田労働局
国土交通省東北運輸局秋田運輸支局
(経済団体)秋田県商工会議所連合会
(会長:秋田商工会議所会頭)
秋田県商工会連合会
秋田県中小企業団体中央会
一般社団法人秋田県経営者協会
一般社団法人秋田経済同友会
秋田県中小企業家同友会
公益社団法人秋田県トラック協会
(労働団体)日本労働組合総連合会秋田県連合会
(金融団体)一般社団法人秋田県銀行協会
4.▷協定書
Ⅱ.価格転嫁対策セミナー
下記のとおりセミナーを開催いたします。
日 程:2024年9月26日(木)13:30~15:30
会 場:イヤタカ(秋田市中通6-1-13)
テーマ:「値上げできない」「利益を出せない」からの脱却!
1.講演
(講師:中小企業診断士 橋本 泉 氏)
2.情報提供
(秋田県よろず支援拠点「価格転嫁サポート窓口」、「下請けかけこみ寺」)
★詳細はチラシをご確認ください。
定 員:40名
申 込:チラシをFAX または グーグルフォーム (9/18申込〆)
Ⅱ.パートナーシップ構築宣言の促進
1.「 パートナーシップ構築宣言」とは
企業規模に関わらず、①サプライチェーン全体で付加価値向上に取組み、規模や系列等を超えたオープンイノベーションなど新たな連携の促進により「取引先との共存共栄関係の構築」を目指すこと、②「取引条件のしわ寄せ防止」など適正な取引価格の実現を目指すこと―などを盛り込んだ自社の取引方針を、企業の代表者名で宣言するものです。
より多くの企業が宣言することで、大企業も中小企業も付加価値に基づく適正な取引を尊重する機運が醸成され、取引先と生産性向上の成果やコスト負担を適正にシェアする適正価格での取引が促進されるなど、サプライチェーン全体での「取引の適正化」が進み、自社の業績も向上することが期待されます。
2.登録企業リスト
都道府県別に各企業の宣言が公表されております。
▷登録企業リスト:「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトへリンク
3.パートナーシップ構築宣言の登録方法
(1)▷「パートナーシップ構築宣言」登録方法をもとに、宣言を作成してください。
※手書きの署名、押印は不要です。
▷宣言書ひな型Word(当所で作成したものです。ご自由にお使いください)
(2)▷パートナーシップ構築宣言登録から宣言のPDFファイルを送信してください。
(3)登録いただいた宣言は、ポータルサイトで公開されます。
4.宣言企業への優遇措置
パートナーシップ構築宣言を宣言・公表した企業は、補助金について加点措置が受けられる等、優遇措置が受けられます。なお、優遇措置は随時追加されています。
(1)補助金の加点等優遇措置
経済産業省や国土交通省などの補助金の審査において加点措置が受けられます。加点措置のある補助金については、下記のウェブサイトでご確認ください。
▷補助金の加点等、優遇措置:「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトへリンク
(2)大企業における賃上げ促進税制の適用
賃上げ促進税制は、令和4年度から抜本的に拡充されており、2022年4月から始まる事業年度から活用が可能です。2023年3月期決算以降の税務申告で適用可能ですが、パートナーシップ構築宣言を公表することに加え、マルチステークホルダー方針の公表などの手続きも事前に必要となっています。
なお、中小企業の場合は「パートナーシップ構築宣言」をせずとも賃上げ促進税制の対象です。
▷賃上げ促進税制の適用について:「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトへリンク
Ⅲ.価格転嫁の状況に関する情報収集と発信
1.下請取引適正化、価格交渉・価格転嫁、官公需対策(中小企業庁)
下請取引の適正化及び下請中小企業の振興を図り、官公需法に基づいた中小企業者の受注機会の増大を推進しています。
▷下請取引適正化、価格交渉・価格転嫁、官公需対策:中小企業庁HPへリンク
▷下請法に関する講習会:適正取引支援サイトへリンク
2.価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果(中小企業庁)
エネルギー価格や原材料費、労務費などが上昇する中、中小企業が適切に価格転嫁をしやすい環境を作るため、2021年9月より、毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と設定。この「月間」おいて、価格交渉・価格転嫁を促進するため、広報や講習会、業界団体を通じた価格転嫁の要請等を実施しています。
▷価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果:中小企業庁HPへリンク
3.パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」に関する公正取引委員会の取組(公正取引委員会)
「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」(令和3年12月27日:内閣官房、消費者庁、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、公正取引委員会)及び「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」(令和5年3月1日)に関する公正取引委員会の取組をまとめています。
▷パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」に関する公正取引委員会の取組:公正取引委員会HPへリンク
▷労務費転嫁指針普及啓発動画:公正取引委員会YouTubeへリンク
▷労務費転嫁指針等解説動画:公正取引委員会YouTubeへリンク
Ⅳ.価格転嫁の円滑化に関する支援情報の周知
1.相談窓口
(1)価格転嫁サポート窓口
国では全国47都道府県に設置している「よろず支援拠点」に価格転嫁サポート窓口の紹介を設置し、原油・原材料価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業・小規模事業者の価格交渉、価格転嫁を支援することとしています。
TEL:018-860-5605(秋田県よろず支援拠点)
▷秋田県よろず支援拠点HPリンク
(2)下請けかこみ寺
下請けかけこみ寺では、中小企業の皆さんが抱える取引上の悩み相談を受け付けております。問題解決に向けて専門の相談員がアドバイスを行います。詳細については下記にお問合せください。
TEL:0120-418-618(あきた企業活性化センター内)
▷下請かけこみ寺HPリンク
2.価格交渉サポート
(1)企業の価格交渉支援ツールの提供
・価格交渉ツール(埼玉県)
埼玉県では、明確な根拠に基づく価格交渉を支援するため、価格交渉を行う際に原材料費等の高騰状況の根拠資料を簡単に作成できる「価格交渉支援ツール」を提供しております。どなたでも利用することが出来ますので、価格交渉のツールとしてご活用ください。
▷価格交渉支援ツール:埼玉県庁HPへリンク
(2)価格交渉の進め方等
①ここから始める価格交渉(中小企業庁)
会社の収益改善、そして従業員の雇用や賃上げのために、販売価格を適正に見直すことは有効な手段の一つです。当資料は皆さまが適正な価格の見直し・価格転嫁のための交渉を円滑に行うことができるよう、活用できるツールや情報をまとめたものです。
②価格交渉ハンドブック(中小企業庁)
このハンドブックは、取引先と価格交渉を行うために準備しておくとよいツールや、交渉を行う上で押さえておくとよいポイントなどを、中小企業等の協力を得て実態 を把握し、わかりやすくまとめています。
③取引適正化に向けた発注側企業の取組(中小企業庁)
取引適正化に向け、発注側企業の皆様から寄せられる悩みや相談で特に多かったものについて、参考となる発注側企業の事例をまとめました。
▷①~③:中小企業庁HPへリンク
④マンガで分かる「価格交渉」(経済産業省中小企業庁ミラサポ)
売り手である「下請事業者」が、買い手である「親事業者」に、価格交渉を行うためのテクニックやポイントについて紹介しています。
▷マンガで分かる「価格交渉」:経済産業省中小企業庁ミラサポHPへリンク
お問い合わせ・ご連絡先
秋田商工会議所 経営支援課
TEL:018-866-6677